ダイエットのために好きなものも食べず、頑張って運動を続けているのに、どうしても痩せられない。
ダイエットをしようと思っても、2週間くらいで挫折をしてしまうことの繰り返しだ。
周りにダイエットに成功した方がいると、なぜあの人は痩せて私は痩せることができないのだろうと、悩んでしまいますね。
ダイエットが成功するかしないかには、「脳」が関係していることがわかったそうです。
つまり、今までと考え方を変えて、「太る脳」から「痩せる脳」にチェンジするだけで、ダイエットの成功率がアップするのです。
今回は、「痩せる脳」がどのようにダイエットにつながっていくのかを考えてみます。
もくじ
1 ダイエットに失敗してしまう理由
2 痩せるための習慣を身につける
ダイエットに失敗してしまう理由
はっきりとした痩せたい理由がない
出産をした女優さんが、産後間もないうちに元のスタイルになって登場して、世間をびっくりさせた記事が出ることがあります。
アメリカの女優さんに至っては、役柄に合わせて10キロ単位で体重を落とすことは普通のようです。
また、好きな人や恋人ができると、必死になってありとあらゆるダイエットに取り組んで、何とかして美しくなった自分を演出しようとします。
突然死ぬかもしれないような病気にかかった時には、好きな食べ物をすべてあきらめて、生きる道を選ぶため、かえって体が健康的になっていきます。
このように何か直近の目的があると、なにがなんでも痩せなければならないと言う気持ちになります。
ところが、体重計に乗ったら5キロ太っていたから、何とかして3キロ落とそうとなると、大した目的もなくダイエットをスタートするので、続かなくなってしまいます。
痩せたい時には、自分の周りのすべての環境を痩せる方向に持っていかなければならないのですが、目的がないと痩せるための環境の許容範囲が大きくなってしまいます。
たとえば、
○今日はたくさん食べて、明日からダイエットに向けて頑張ろう。
○おやつは別腹。
○たまにはハンバーガーを食べたい(たまにの幅が、1週間程度と短い)。
○今日は面倒なので、ジムに行くのはやめておこう。
○1日1回のコンビニ通いをやめる気はない。
このように、ダイエットのための許容範囲を広くしておくと、いつまでたっても痩せることはできません。
ところが、頭の中では、「自分は今ダイエットに向けて一生懸命に頑張っているのだ」と思い込んでいるので、やりたいことができず食べたいものが食べられないと、それなりのストレスを感じてしまいます。
すると、頑張っているのにちっとも痩せないということになってしまい、ダイエットを断念することになります。
認知性食欲
私たちの食欲には、認知性食欲と代謝性食欲の2種類があります。
代謝性食欲は、血糖値が下がることによってエネルギー不足が生じ、お腹がすく状態です。
これに対し、認知性食欲とは、お腹がすいているわけではないけれど、お昼だからご飯を食べましょう、とか、友人と新しく開店したケーキ屋さんの話をしていたら、急にケーキを食べたくなったなど、無意識のうちに、過去の経験や学習や記憶などによって、大脳皮質連合野の働きにより、何となく食欲が出てくる状態です。
太りやすくなる方は、満腹中枢の働きが鈍く、この認知性食欲が強く影響するため、必要がないときでも食欲が出てしまい、食べ過ぎになってしまいます。
強いストレスが脳にかかる
嫌なことがあると、食べることによってうっぷんを晴らす方と、食事がのどを通らなくなってげっそり痩せる方があります。
また、失恋でも痩せる方と太る方がいます。
太りやすい方は、ストレスによって食欲のコントロールができなくなり、食べるほうに走ってしまいます。
私たちはお腹がいっぱいになったときに、「ああ、お腹がいっぱいになった」と言いながら、無意識のうちにお腹をさすります。
ところが、お腹がいっぱいになったことは、胃ではなく脳にあるスイッチが「お腹がいっぱい」に切り替わることによって感じられるのです。
このスイッチは、脳の中の視床下部にあります。
お腹がすくと、血液の中の糖質が減って、遊離脂肪酸が増えた状態になります。
そうなると視床下部外側野(摂食中枢)が働いてお腹がすいてきます。
そして、食事を摂ると血糖値が上昇し、今度は視床下部腹内側核(満腹中枢)が働いて、インスリンが分泌されて満腹感を感じることができます。
ところが、脳に強いストレスがかかると、摂食中枢と満腹中枢のコントロールが上手に働かなくなります。
そして、食べても満腹感を感じることができなくなってしまいます。
脳がこのような環境になると、スイッチが正常に働かなくなり、嫌なことがあると食べ過ぎる状態を引き起こしてしまいます。
たくさんの情報に惑わされる
雑誌やネットには。毎日のように新しいダイエット方法やダイエット食品が並びます。
今度こそダイエットに成功したいと思う方は、新情報を真っ先に試してみたくなります。
チョコレートを食べれば痩せると言われれば、山のようにチョコレートを買ってきて、かえってカロリーオーバーになることになります。
トマトが良いと言われれば、トマトを食べ続けます。
そして、ダイエットに良いと紹介される事は、楽に行われることがほとんどなので、売り上げが上がります。
楽しくチョコレートを食べ続けて、ダイエットが成功できるとは思えません。
こうして、思いつきのようにさまざまなダイエット方法を取り込んでも、頭を切り替えて生活習慣を変えなければ痩せることはできません。
食材を限定したり、食事を抜くダイエット法
食事制限で取り入れやすい方法は、単品ダイエットや炭水化物抜きダイエットや置き換えダイエットなどです。
朝はバナナだけを食べましょう。
炭水化物(糖質)は一番太る元なので、ご飯は絶対食べてはいけません。
このようなダイエット方法を、一度は試したことがあるでしょう。
私たちの体は、食べたものだけで構成されています。
食べたものを消費することで、心臓が動き、血液が全身を流れ、筋肉の働きによって活動することができます。
私たちの体を問題なく動かすためには、炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維が絶対に必要です。
このうち、どの栄養素が欠けても、必ず体には悪影響が出てきます。
それが今ではなくても、何十年か後に出てくる場合もあります。
20代の頃のダイエットの影響で、骨粗鬆症になる方もいます。
ダイエットを行なうための目標があると、体を悪くしてまでも食事制限をする理由がなくなります。
数か月後に美しくなった時、健康的でなければ意味がないからです。
せっかく恋人ができて、激しいダイエットを行なった結果、げっそりとしてしまっては元も子もありません。
間違えたダイエット法に惑わされず、きちんと栄養を考えた食事と適度なトレーニングによってダイエットを成功させるには、「太る脳」を「痩せる脳」に変えていくことが必要となります。
痩せるための習慣を身につける
「痩せる脳」にすることは、痩せるための習慣を身につけることになります。
ダイエットに対する考え方を、いきなり「痩せる脳」に持っていくと言われても、急にスイッチを切り替えることは絶対に無理です。
無理なことをやろうとすると、それがストレスとなり、必ずダイエットに失敗するでしょう。
痩せる脳に持っていくポイントは、まず大きな目標を持つことと、誰かの真似をすることです。
大きな目標を持つ
目の前に痩せなければならない目標がある場合、どんな手を使ってでも、必死になって痩せる努力を続けると思います。
単純に、体重が5キロ増えたから減らさなければならないと思うだけでは、それがダイエットの目標にはなりません。
たとえば、体重が5キロ増えてしまったら、今まで買ったことのない高級ブランドの洋服を買って、何とかして今年中に5キロ落として、この洋服を着られるようになろうと、目標を立てましょう。
太る前のサイズのスカートやパンツを買っておくと、それを穿けなけれはもったいないことになるので、必死にダイエットを始めることができます。
痩せている方を味方につける
あの方は痩せていていいなと思う気持ちが嫉妬につながり、痩せている方を敬遠しがちになってはいませんか。
痩せている方は、それなりの生活を送っています。
痩せの大食いと言われる方はちょっと参考になりませんが、できるだけ痩せている方のそばにいて、その方の真似を続けると、痩せるための習慣がわかるようになるかもしれません。
たとえば、痩せている方と一緒に食事をすると、食事をするスピードが全く違うことに気が付くでしょう。
痩せている方は、お弁当1つでも、フランス料理を食べるかのようにゆっくりのんびり食べているはずです。
また一口の噛む回数も多いと思います。
ところが、よく考えてみれば、痩せている方でもご飯は食べます。
つまり、炭水化物を摂取しても、食べる量や食べ方によって太りもすれば痩せもするということです。
また、痩せている方は口がきれいだと言われます。
口がきれいというのは、口紅を美しく塗っているわけではなく、間食をしないということです。
一番良い方法は、痩せている方と一緒に合宿をして、その方の1日の食べる量や食事の時間、間食の方法などをそっくり真似すると、それだけで食事面でのダイエットが成功します。
活動的な方の真似をする
食生活で痩せている方の真似をした次は、活動的な方の側につき、体の動かし方を覚えましょう。
活動的な方は、エレベーターを待っている時間があったら、階段を駆け上るかもしれません。
また、何かをやりたくなったとき、後でやればいいやという考え方を持っていないと思います。
思ったときにすぐ行動をして、それが疲れるとも面倒だとも思っていないはずです。
活動的な方は、常に体を動かしています。
歩くスピードや階段を使う頻度など、すべてを真似してみると、自分の脳も「痩せる脳」に変化していくことができます。
痩せ貯金に励む
今日このチョコレートを我慢して、明日あちらのケーキを我慢したらいくら得をするだろう。
ダイエットのために不必要な食品を買う時には、必ずこのように考えることにしましょう。
そして、今日のチョコレートや明日のケーキの代金を、貯金箱に入れてみましょう。
1か月、2か月後に数えてみると、甘いものにかけていた金額の多さに驚くかもしれません。
これでは太るわけだという自覚も出てきます。
そして、そのお金を貯金に回したり、新しい洋服を買うための資金にすることができます。
お菓子を食べない代わりに貯金箱の金額が増えていくのは、なかなか楽しいことかもしれません。
貯金箱をいっぱいにすることを目標にすると、ダイエット成功につながりやすくなっていきますね。
自分を忙しくする
忙しさのあまり、ストレスで食欲が増えてしまうと困るのですが、仕事や習い事で生活が忙しくなると、体を動かす時間が増え、間食をする時間が減ります。
ダイエットをしたくなったら、仕事の量を増やしてみてはどうでしょう。
毎日頑張って残業をしたり、副職を探したり、簡単なアルバイトを増やすことによって、暇な時間を減らしましょう。
体を動かす時間が増えると、消費するカロリーも減り、物を食べる時間も減ります。
仕事で疲れてストレスがたまりそうになったら、頑張っているごほうびとして、すこしだけ甘いものを食べましょう。
仕事を増やすことによって収入が増え、人生の新しい目標を作ることもできます。
新しい目標ができれば、太っている暇はなくなるでしょう。
痩せるためには食事制限と筋力トレーニングが必要になりますが、「太る脳」の状態のままでいると、どうしても太りやすい生活習慣から抜け出すことができません。
無意識のうちに太りやすいことを行なっているので、考え方を変えるだけでは、なかなか「痩せる脳」にチェンジすることは難しいので、ダイエットのための大きな目標を設定したり、周りの方の行動をまねすることによって、少しずつ生活習慣を変える努力をして行きましょう。
生活習慣が変われば、努力をしなくても自然に痩せ体質になることができます。
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