骨盤が前傾したり後傾すると姿勢が悪くなって、しかも太りやすくなるといいます。
ダイエットに敏感な私たちにとって、太りやすいという言葉は禁句です。
骨盤前傾や後傾は、2、3か月のトレーニングでケアすることができるので、今日からトレーニングを行ってみましょう。
まずは骨盤の前傾と後傾のどちらのタイプなのかチェックから始めましょう。
もくじ
1骨盤が前傾しているか後傾しているかのチェック方法
2骨盤前傾の特徴と原因
3骨盤後傾が引き起こす症状
4骨盤後傾のケアストレッチ
5骨盤後傾のケア筋トレ
骨盤が前傾しているか後傾しているかのチェック方法
2 頭と腰とかかとをぴったり壁につけましょう。
3ウエストと壁のスペースに手を入れてチェックをします。
骨盤が正常な状態
手の平を入れて、まだ十分スペースがあります。
骨盤が後傾している状態
スペースが狭くて、手のひらが入りません。
骨盤が前傾している状態
腰と壁のスペースが広すぎて、手の平が2枚以上入ります。
骨盤前傾の特徴と原因
骨盤が後傾していることにより、外見的にどのような特徴が現れるのでしょうか。
骨盤後傾の特徴
骨盤が後傾すると、次のような症状が見られます。
O 脚になりやすい。
膝が曲がる。
腰や肩が痛くなりやすい。
首が前に出る。
膝が曲がる
骨盤後傾は、普通の姿勢よりも骨盤が後ろ側へ傾くことをいいます。
立った状態で骨盤後傾の姿勢になると、太ももの後ろ側が突っ張るので、膝が曲がって両膝は外側に向いてしまいます。
両膝が前に出ることによって、かかとに重心をかけてバランスをとることになります。
姿勢が悪い
両膝が曲がり、かかとに重心を置いたままで背すじを伸ばすと後ろへひっくり返ってしまうので、バランスを取るために今度は上半身を丸くします。
これが猫背の状態です。
膝が曲がって上半身が丸い状態は、高齢者に多い姿勢です。
骨盤後傾の原因
骨盤後傾は、日ごろの生活習慣で知らず知らずのうちになってしまいます。
筋肉がバランスを崩す
骨盤前傾の時と同じように、骨盤が後傾するから猫背になるのか、猫背だから骨盤が後傾してしまうのか、どちらが先なのかわからないくらいに、骨盤後傾と猫背は深く関係をしています。
骨盤後傾の原因は、お尻の筋肉(大殿筋)や太ももの後ろ側の筋肉(ハムストリングス)が緊張して、引っ張られている状態であることが挙げられます。
また、インナーマッスルの腸腰筋や背筋が弱いことも特徴です。
これらの筋肉はすべて骨盤に直接関係しているので、骨盤が受ける影響は大きくなります。
そして、股関節周りの筋肉も骨盤と連動するので、ストレッチをして柔らかくしておかなければなりません。
特徴的な椅子の座り方
骨盤が後傾している方は、椅子に座る時には浅く座り、体が斜めの状態で背もたれに深く寄りかかります。
仕事をするときに、体を斜めにして座ると上半身が机から遠くなるので、腕を伸ばそうとして上半身を前に突き出すので、背骨が手前に大きく曲がります。
この状態は腹筋を使っていない状態なので、とても楽な座り方になります。
腹筋を使わず、筋力が弱まることによって、さらに骨盤が後ろへ傾きます。
ただ、疲れているときなどは椅子に浅く座って背もたれに深く寄りかかるほうが楽なので、この座り方は誰でもします。
常に背すじを伸ばした状態で座れる方はいないでしょう。
ですから、このような座り方をしているだけで骨盤が後傾していると決めつけることはできません。
骨盤が後傾している状態の判断は、楽に座っているときよりも、立っているときにかかとで立っているかどうかによって判断をした方がよいでしょう。
骨盤後傾の方は、重心が後ろに傾いているので、立った状態で無理に筋力トレーニングをすると、後ろにひっくり返りやすくなるので注意が必要です。
骨盤後傾が引き起こす症状
お腹が出る
骨盤が後傾していると、インナーマッスルがゆるんでいる状態になるので、お腹に力を入れることができなくなり、ぽっこりお腹になってしまいます。
骨盤の歪みによってぽっこりお腹になり、さらにおなか周りには脂肪がつきやすいため、ダイエットをしてもなかなかお腹が引っ込んでくれなくなります。
O 脚になりやすい
股関節が外側を向いて膝も外側を向くので、膝同士が離れてしまい、がに股になってO 脚となりやすくなります。
代謝が悪くなります。
インナーマッスルが弱い状態なので、筋肉でのエネルギー燃焼の効率が悪くなり、代謝が低くなって太りやすくなってしまいます。
骨盤後傾の方は大殿筋の力も弱いので、お尻が冷えやすくなり、血流やリンパの流れも悪くなります。
太りやすくなるだけではなく、お尻についた脂肪が老廃物と一緒にかたまり、セルライト化しやすくなってしまうので注意が必要です。
呼吸が浅くなります
骨盤後傾の方は、立っているときに後ろにひっくり返らないようにバランスを取らなければなりません。
そのために自然に背中が丸くなるので、胸を広げることができなくなって1回1回の呼吸が浅くなってしまいます。
呼吸が浅くなると酸素を取り込む量が少なくなるので、体中の筋肉に酸素を十分送れなくなります。
すると筋肉の働きが弱くなって、代謝が落ちて太りやすくなってしまいます。
骨盤後傾のケアストレッチ
骨盤後傾をケアするには緊張している筋肉とゆるんでいる筋肉の、バランスをちょうど良くしてあげなければなりません。
緊張をしている筋肉は、お尻の筋肉(大殿筋)や太ももの後ろ側の筋肉(ハムストリングス)です。
まずはこの部分をストレッチにより伸ばしてあげましょう。
ハムストリングスのストレッチ
太ももの後ろのハムストリングスと言っても、どこなのかがわからないのですが、床に座って足を前に投げ出して前屈をした時に、太ももの後ろ側が突っ張ると思いますが、ここがハムストリングスです。
骨盤後傾の方はハムストリングスがかなり緊張している、つまり突っ張っているので、前屈がほとんどできないのではないでしょうか。
それでは、ハムストリングスをゆるめるストレッチを行いましょう。
2 左足を大きく曲げて、かかとが股関節につくような状態にまで持っていきます。
3 右足の指先を両手で持ち、右足をゆっくりと伸ばしていきます。膝が伸びきらなくてもハムストリングスが伸びていることを感じることができれば、ストレッチ効果があります。
これを2か月くらい続けると、驚くほど前屈ができるようになってきます。
椅子を使って腹横筋をストレッチ
2 座っていない左の足を大きく後ろに下げて、上体をまっすぐにします。
3 左側のお腹の部分が引っ張られていることを感じられたら、そこで30秒キープしましょう。左右のお腹の筋肉をそれぞれ伸ばします。
前かがみになっているとおなかの筋は伸びないので、おなかを突き出すくらいにまっすぐな姿勢になりましょう。
これで、インナーマッスルの腹横筋をストレッチすることができます。
ヒップリフト
2 そのままの状態で腰を上げて、首から膝頭までを一直線の状態にして30秒キープしましょう。
これは腹横筋を鍛えるエクササイズです。
骨盤後傾のケア筋トレ
キャット&ドッグ
これはヨガの動きで、骨盤後傾の矯正では有名なエクササイズです。
猫のように丸くなったり、犬のように伸びたりするだけの運動です。
2 猫が怒ったときのように、大きく背中を上にあげます。
3 犬が背伸びをしているように、背中を引っ込めます。
この動きは、思っているほど背中が丸くなったり伸びたりしないので、鏡でチェックをしながら行うと良いでしょう。
骨盤の矯正トレーニングはハードなものがなく、誰でもいつでも行うことができる運動です。
その代わり、即効性がないので、骨盤が矯正されて姿勢がよくなるのには数か月かかってしまいます。
しかし、骨盤が矯正されると同時に基礎代謝が上がり、脂肪を燃焼して体重が減ってきます。
つまり、骨盤矯正トレーニングをすることによって、姿勢とダイエットの両方に効果が表れてきます。
数か月後の自分を夢見て、頑張ってみましょう。
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