サルコペニア肥満チェックに引っかかったら要注意

お腹つまむ女性

 

1998年、WHOはメタボリックシンドロームを発表しました。

 

それ以降、内臓脂肪が増えすぎている方は要注意と言われ続け、40歳以上の男女には特定健診が義務づけられました。

 

ところが近年、メタボリックシンドロームよりも怖いとされている、サルコペニア肥満が注目されるようになりました。

 

サルコペニア肥満は、70代以上になると約3割の方が該当するそうです。

 

そして特に女性の方が多いと言われています。

 

サルコペニア肥満のチェックに引っかかった方は、さっそく筋トレを行なって筋肉量を落とさないと共に食事方法を見直しましょう。

もくじ

 

1サルコペニア肥満とは
2サルコペニア肥満のチェック方法
3サルコペニア肥満対策
4サルコペニア肥満対策 食事
5サルコペニア肥満対策 筋力トレーニング

サルコペニア肥満とは

説明している男性医師

 

サルコペニア肥満とは、筋肉が減少することと肥満になることが同時に現われる状態です。

 

メタボリックシンドロームは内臓脂肪型肥満なので、筋力があってもなくても直接関係ありません。

 

ところが、サルコペニア肥満は筋肉が減少して、その筋肉があったところが脂肪に変わる症状なので、体型的には全く変わらず、気が付きにくいという欠点があります。

 

そのため、症状に気が付かないまま生活習慣病が進行しやすくなります。

 

生活習慣病とは、糖尿病や虚血性疾患(心筋梗塞や狭心症)や脳梗塞などの動脈硬化性疾患で、一度かかってしまうと一生の病気となったり、後遺症が残ってしまうこともあります。

 

人間は加齢によって筋肉量が減ります。

 

40代では1年間に1%ずつ減り、60代ではなんと、1年間に5%の筋肉が減っていきます。

 

一般的なダイエット方法は、体重が増えるとあわてて食事の量を減らして、2、3キロ体重が減ったところでダイエットを終了します。

 

このとき、体の中で減ったものは脂肪ではなく、半分以上が筋肉だと思って良いでしょう。

 

脂肪は、体の中では貯蓄扱いです。

 

もし飢餓状態が訪れた時のために、脂肪は最後の最後まで消費されずに大切に残されます。

 

食事を減らすことで体がエネルギー不足になると、普段あまり使っていない筋肉を分解して新しいエネルギーを生み出します。これを糖新生と呼びます。

 

糖新生によって使われてしまった筋肉は、筋トレを行わない限り増えることはありません。

 

40歳〜50歳の間にこのようなダイエット方法を何回か繰り返すと、加齢によって減少する量と一緒になって、恐ろしいほど筋肉が減ってしまいます。

 

何回も食事制限によるダイエットを行い、普段動くことが嫌いな方は、サルコペニア肥満になりやすい、もしくはもうすでになっている状態であるといってよいでしょう。

 

若い方であっても、ダイエットの回数が多いと、サルコペニア肥満の可能性があります。

サルコペニア肥満のチェック方法

メジャーと体重計

 

サルコペニア肥満は、BMIと筋肉の量を調べることによってチェックすることができます。

BMI は体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で求めることができます。
BMI は18.5〜25が標準値とされています。
25以上になると肥満であるということができます。

また筋肉量は、体重の22%未満であると不足気味であると言うことができます。

 

BMIの数値が25以上で、筋肉の量が22%であると、両方当てはまるとサルコペニア肥満の可能性が大きくなります。

 

体重に対する筋肉の量(筋肉率)は、体脂肪計で測定をすることができます。

 

体脂肪計が使えない場合でも、筋肉量を簡単にチェックする方法があります

1 椅子に座り、手を胸の前で組んで、片足で立ち上がる。
2 立ったまま、片足で靴下を履く。
3 片足立ちで、目を開けたまま60秒間

キープする。

これが3つ全部できない場合は、サルコペニア肥満の可能性があります。

 

その他にも、以前より歩幅が短くなったり、つま先立ちで歩くことができなくなると、脚の筋力の低下が心配になります。

サルコペニア肥満対策

サルコペニア肥満のチェックに1つでも引っかかった方は、さっそく対策をしなければなりません。

 

サルコペニアとは、加齢による筋肉の減少のことをいいます。

 

そして、サルコペニア肥満とは、筋肉の減少と肥満の両方の症状を持つ状態です。

 

サルコペニアを予防するには、筋力トレーニングを行えば大丈夫です。

 

しかし、サルコペニア肥満の予防をするためには、運動と食事制限を同時に行わなければなりません。

 

食べる量を減らしすぎると、筋肉が減ってしまいます。

 

そして、トレーニングを行なうとお腹がすいて、ついうっかり食べすぎることによって肥満になってしまいます。

 

つまり、サルコペニアの予防は、それほど難しくはないのですが、サルコペニア肥満になると、筋トレと食事の量のバランスが難しくなります。

 

従って、サルコペニア肥満になる前の、サルコペニアの状態で気がついて、早めの対策をとりたいものです。

サルコペニア肥満対策 食事

たんぱく質

筋肉の量を増やすためには、たんぱく質を多く摂取する必要があります。

 

たんぱく質は、筋肉や血管を作ったり、皮膚や髪や爪も作ります。

 

また、免疫の機能を高めたり、消化酵素なども構成します。

 

たんぱく質は、20種類のアミノ酸が複雑につながってできています。

 

そしてその20種類のアミノ酸のうち、9種類を必須アミノ酸と呼び、体の中で作ることができないので、食事で補わなければなりません。

 

この必須アミノ酸のうち、イソロイシン、バリン、ロイシン (BCAA)の3種類に、筋肉を蓄える作用があります。

ビタミン

ビタミンの中には、たんぱく質の吸収に深く関係している物があります。

 

ビタミンCは、私たちの体の中で、アミノ酸やコラーゲンを合成するために必要になります。

 

コラーゲンは、筋肉を支える組織を構成する、とても重要な物質です。

 

従って、ビタミンCが不足すると、体のたんぱく質の合成能力が落ち、筋力や体力や免疫力がどんどん減っていきます。

 

次に、ビタミンB6は、体の中に入ってきたたんぱく質を、アミノ酸に分解するときに必要となる物質です。

 

ビタミン B6が足りなくなると、たんぱく質が分解できなくなり、せっかく食べたたんぱく質が無駄になってしまいます。

 

ビタミンB6は、鶏の胸肉やカツオなどに多く含まれています。

サルコペニア肥満対策 筋力トレーニング

サルコペニア肥満対策には、無酸素運動で筋力を鍛えたあと、有酸素運動によって脂肪を消費する必要があります。

 

筋トレのあとに有酸素運動を行なうと、成長ホルモンの分泌が高まり、脂肪燃焼効果がさらに加速します。

スクワット

筋トレで一番お勧めの方法は、スクワットです。

 

スクワットはキングオブ筋トレと呼ばれるほど、全身の筋肉を刺激するトレーニング方法です。

 

体の中で、大きな筋肉は3つあります。胸の筋肉、背中の筋肉、太ももの筋肉です。

 

このうち太ももの筋肉は大変大きいので、他の部分よりも筋肉がつきやすいため、スクワットが効果的になります。

 

運動を全くしたことがない方がスクワットを急に行なっても、あまり回数を重ねることはできません。

 

まずは、5回を目標にスクワットを行いましょう。

 

スクワットは、腰を下げる時にお尻を後ろに突き出します。

 

そして、膝がつま先よりも前に出ないように気をつけましょう。

 

5回のスクワットがスイスイできるようになったら、少しずつ回数を増やしていきましょう。

 

急に回数を増やすと、膝や腰を痛める原因になります。

 

筋トレは、長い目で見て、半年後に数十回できるように目標を立てましょう。

つま先立ち

ゆっくりとつま先立ちをして、またゆっくりと元に戻してみましょう。

 

つま先立ちは、ゆっくり行なうことがポイントです。

 

できれば、つま先を上げて戻すときに、かかとを床につけないまま2回目のつま先立ちに入りましょう。

 

休まずゆっくり筋トレをする方法はスロートレーニングといって、筋力アップの効果が上がります。

その場歩き

立ち上がって、その場で足踏みをしましょう。

 

その時、太ももをできるだけ高くあげましょう。

 

10回ぐらいから初めて、1分続けられることを目標にがんばりましょう。

 

これらの運動は、自分の体重を利用して行なうトレーニングなので、毎日行なっても大丈夫です

 

私たちは、年齢を重ねるごとに動くことが面倒になり、便利グッズを身の回りに置いて、とても便利で快適な生活を送っているつもりでいました。

 

面倒なお掃除はロボットに任せ、買い物はどんなに近くても車を利用します。

 

ところが、便利な生活とは、筋肉にとっては最悪の生活となっていることがわかりました。

 

気がつかないところで、どんどん筋肉量が減り、私たちはみずから進んで病気に向かっているようなものです。

 

今までは、体重ばかりを気にしたダイエット行なってきましたが、これからは、体脂肪や筋肉量のことをメインに考えたダイエット方法に変えていきましょう。