ダイエットのために運動をやらなければならないので、水泳でもやってみようかしら。
水泳は、運動の中で消費カロリーが一番多いそうです。
今回は、ダイエットを行なう上で、水泳のすぐれた効果について考えてみましょう。
もくじ
1 水泳の効果
2 泳ぎ方による身体への効果
水泳の効果
水泳はダイエットの効果がたくさんあって、しかもどの効果もとてもすばらしいのですが、どうしてそんなにいろいろな効果があるのでしょう。
どうやら、水の中で動くということがとてもよいようなのです。
消費カロリーが多い
水の中にいるということは素晴らしいようで、何も泳がなくても、ただプールの中に入っているだけで、陸上の20倍のカロリーを消費することになります。
そして、水中で運動をすると、陸上の4倍のカロリーを消費します。
体重50kgの30代女性が、30分間に消費するカロリー(単位 kcal )
平泳ぎ 220
ウォーキング 100
ジョギング 190
体重60kgの30代男性が、30分間に消費するカロリー(単位 kcal )
平泳ぎ 300
ウォーキング 190
ジョギング 260
なんと、クロールを1時間泳ぐと、1000?もの消費があるのです。
水遊びや水泳を行なうと後がとても疲れますが、消費カロリーを見ると納得できますね。
気をつけなければいけないことは、泳いで疲れると、お腹がすいてしまいます。
あっ、お腹が空いたと思ったときに、ついうっかり食べ過ぎてしまわないように気をつけなければ、何のための水泳かがわからなくなってしまいます。
しかも、疲れている時の食事は、疲れのためのストレスも入っているので、どうしても食べる量が増えてしまいます。
食べ過ぎてしまうと、ダイエットどころか、今まで以上に太ってしまうのでくれぐれも気をつけましょう。
体の負担が少ない
水には浮力があるため、体に重力の負担がかかりません。
膝や腰が痛い時、医者から筋肉をつけるために、痛くても運動するようにと言われることがあります。
普通の筋トレやウォーキングでは、自分の体重がすべて腰や膝にかかるので大変な負担になりますが、水の中ではゆっくり歩いたり泳ぐことで、痛みのある部分に負担がかかりません。
水圧の効果
水中での泳ぎや歩きでは、浮力と同時に必ず水圧がかかってきます。水中での水圧は1.3トンともいわれます。
全身に水圧がかかると、血行がよくなります。
水泳のあと温水シャワーで体を温めると、さらに血液の流れがよくなって、老廃物の排出が促進されます。
老廃物がなくなるとむくみがなくなり、体がひとまわり細くなります。
水温によるカロリー消費が高い
プールの水温は30℃くらいなので、体温よりも低い状態で泳いだり歩いたりすることになります。
人間の体は、何とかして体温を一定に保とうとするので、エネルギーをよりいっそう燃やすことになり、消費カロリーがいつもよりも多くなります。
ちなみに、1年を通して一番基礎代謝が高くなる季節は、夏のような気がしませんか?
確かに、夏は体温が上がりやすくなり、汗もかくので基礎代謝が高いように思われますが、夏は体温を保つための努力をしなくても良いので、基礎代謝が低くなります。
一方、冬はプールの中にいる状態と同じで、寒さに打ち勝たなければならないので、体内の熱の生産や発生が活発になるために、基礎代謝は高くなります。
インナーマッスルが鍛えられる
水中での動きは、陸上の何倍もの力を使います。
水の抵抗があるため、水中では普段では使われない筋肉を使うことができます。
また、歩いたり泳ぐことによって股関節を動かすので、特にインナーマッスルを鍛えることができます。
水泳を始める前には、ぽっこりお腹で水着を着るのが恥ずかしかったのに、数か月たって、気がついたらお腹がひっこんでいたという方がいます。
これは、インナーマッスルを鍛えることによって、筋力がついて、お腹の下に落ちてしまった内臓が、元の位置に戻ったことになります。
内蔵は筋肉によって定位置に支えられています。
ところがお腹まわりの筋肉やインナーマッスルが衰えると、臓器を支えることができなくなり、すべてお腹の下の方に落ちてしまうのです。
インナーマッスルは、このように臓器を支えたり、姿勢を整えたりする大切な筋肉です。
有酸素運動
水泳は代表的な有酸素運動です。
有酸素運動は呼吸によって酸素を取り込み、体の中に発生した乳酸と合成して、新しいエネルギーを生み出します。
このとき、脂肪を燃やすことによって合成を助けるので、有酸素運動は脂肪燃焼効果のすぐれた運動方法になります。
ただし、有酸素運動は酸素を必要とするので、思い切り泳いで息が切れるほど頑張ると、酸素の取り込み量が少なくなり、有酸素運動の効果が薄れてしまいます。
従って、泳ぎはできるだけゆったりと行ないましょう。
タイムを気にせずに30分程度泳げば、有酸素運動の効果は期待できます。
もちろん、水中ウォーキングも立派な有酸素運動です。
泳ぐことができなかったり、水に顔をつけることが怖い方は、ウォーキングだけでも十分脂肪燃焼効果を望むことができます。
水中のウォーキングで、ゼーゼー言うほど速く歩くことはできないので、水の抵抗に逆らうくらいのスピードで、30分程度歩きましょう。
平均的に筋肉がつく
水泳は全身運動で、全身の力を平均的に使うので、筋トレのように、どこか一部分の筋肉が発達してしまったということがありません。
水の中を歩いても泳いでも、どの筋肉も平均的に鍛えることができます。
心肺機能が上がる
水泳中はいつでも普通に呼吸ができるわけではないので、心肺機能が上がります。
その上、水中では心臓に水圧がかかるので、心拍数を上げなくてもたくさんの血液を送り出すことができるようになります。
また、肺活量の少ない方が水泳を行なうことによって、肺に取り込む空気の量を増やすこともできます。
バランス感覚が鍛えられる
水の中の動きは陸上と違い、予測できない方向に体が動くことがあります。
海の中のコンブがゆらゆらと動くように、私たちの体も波によってゆらゆらと動きます。
ゆらゆらした状態を調節しながら水に浮いたりウォーキングを行なうので、バランス感覚を養うことができます。
バランス感覚が養われると、体幹を鍛えることができるので、とっさの動きが機敏になり怪我をしにくくなります。
泳ぎ方による身体への効果
平泳ぎ
平泳ぎは股関節を大きく開くため、インナーマッスルが鍛えられて、お腹まわりの脂肪を効果的に落とすことができます。
また、お腹の前にある腹直筋(一般的に言われている腹筋)や、お腹の横にある腹斜筋を鍛えることができるので、ウエストダウンを期待することができます。
クロール
クロールによって、太もものぜい肉を落とすことができます。
太ももの後ろ側には、ハムストリングスという筋肉があり、ここを刺激することによって太もも全体のぜい肉が落ちてきます。
また、ビート板を使ったバタ足も、太もも全体の筋肉を使います。
ビート板は泳げない子どもが使うものだから、大人が使うと恥ずかしいのではないかと思いがちですが、プールに行くと、泳げる方でもビート板を使っている姿が見られます。
ビート板を使ったバタ足は、上半身を使わずに足の力だけで進むので、かなりの力が必要になります。
太ももの筋肉は、平泳ぎでも鍛えることができます。
また、クロールや平泳ぎでは腕を大きく使うので、背中の筋肉を鍛えることができます。
背中のハミ肉が気になる方には、水泳がお勧めです。
水泳は、わざわざプールに通わなければできないことなので、近くにプールがない方にとっては、少し面倒かもしれません。
しかし、水泳を続けることによって、ダイエットの効果は確実に現われるので、通うことができる環境にいる方は、ぜひ試してみてください。
たくさんの水に囲まれてゆったりと泳ぐと、ストレスがなくなります。
水の音を聞きながら、有酸素運動を楽しんでみてはいかがでしょうか。
コメント