ダイエットをしなければと決心をする原因のひとつに、健康診断で、医師から中性脂肪値高すぎると言われたことがきっかけになる場合があります。
中性脂肪(トリグリセリドTG)値や悪玉コレステロール値が高くなり過ぎると、脂質異常症(高脂血症)になると言われています。
また、この2つの数値は、メタボリックシンドロームなどの診断基準ともなっていて、生活習慣病になる可能性もあるので、きちっと管理をしていたい数値です。
もくじ
1 中性脂肪ってなに?
2 中性脂肪の基準
3 中性脂肪値の誤差
4 中性脂肪値が高い原因
5 中性脂肪値を下げる方法
中性脂肪ってなに?
私たちが食べたもののうち、脂質のほとんどが中性脂肪になります。
脂肪は小腸で吸収されます。
吸収された脂肪は、血液の中に入りエネルギーとして使われます。
このとき使われきれなかった脂肪は、皮下脂肪や内臓脂肪になったり、肝臓に貯蓄されます。
健康診断の血液検査で調べられる中性脂肪は、肝臓に貯蓄された脂肪が再び血液の中に戻った物の値となります。
中性脂肪の基準
中性脂肪は嫌われてはいますが、本当は生きていくために大切なエネルギー源となるので、脂質を全く摂らない食生活は大変危険になります。
しかし体に余分な中性脂肪がたまると問題になるので、正しい基準値は覚えておきましょう。
健康診断での中性脂肪の基準値は、30~149㎎/dlです。
中性脂肪値の誤差
中性脂肪値は、ちょっとした食事の変化で大きく変わることがあります。
食事で脂肪を摂取すると、中性脂肪の数値は食後4~6時間でピークになります。
また、アルコールを飲んでも12時間後に中性脂肪のピークを迎えます。
そのため、血液検査をする場合には、12時間以上の絶食が必要になります。
昨年よりも大きく中性脂肪値が変化した場合は、検査前の食事内容にも左右されていることを覚えておきましょう。
中性脂肪値が高い原因
中性脂肪値は、見た目の体格とは全く関係がありません。
ある程度太っていても中性脂肪が低い方もいれば、痩せているのに値が高い方もいます。
痩せている方は、私は大丈夫だと安心しないで、きちんと自分の中性脂肪値を確認しておきましょう。
そして、中性脂肪値が高かった場合、体重を落とすことのないように脂肪を落とす必要があります。
中性脂肪値が高い原因は、主に生活習慣によるものが大きいとされています。
私たちの体の消費カロリーは、加齢と共に減っていきます。
消費カロリーが減っているにもかかわらず今までと変わりのない食生活をしていては、摂取カロリーが余るばかりです。
その上、運動量は若い頃よりずっと落ちるので、ますます消費してくれるカロリーが減ってしまいます。
運動量が減ると言っても、若い頃のようにスポーツをやらなくなったという意味ではありません。
疲れるからと階段を使わずエレベーターを利用していませんか?
歩ける距離なのに車で出かけてはいませんか?
このように生活上におけるちょっとした動き(運動)が少なくなることで筋力も衰えて、ますます消費カロリーは減っていくのです。
中性脂肪値を下げる方法
中性脂肪値を下げるには、正しい食生活と運動しかないようです。
正しい食生活
私たちがものを食べると、脂質だけでなく炭水化物までもが脂肪となってしまいます。
食事は、中性脂肪を下げる食材を取り入れて、毎日決まった時間にゆっくりよく噛みながら食べましょう。
ゆっくり噛むことによって、血糖値の上昇がゆるやかになり、中性脂肪が上がりにくくなります。
また、お腹がすいている時間は、血中の中性脂肪が分解されている時間なので、空腹の時間を持つことをも重要です。
中性脂肪を下げる食材には、次のようなものがあります。
ウーロン茶
ウーロン茶、特に黒ウーロン茶には、中性脂肪の吸収を抑える効果があるので、食事をしながら飲むと良いでしょう。
青魚
いわしやサンマなどには、エイコサペンタエン酸(EPA)が含まれていて、肝臓の脂肪合成を抑えて、血液中の中性脂肪の増加を抑えてくれます。
大豆
大豆は、肝臓で糖質が脂肪に変わるのを防いでくれます。
納豆
納豆に含まれるナットウキナーゼは、中性脂肪でドロドロになった血液をサラサラにする効果があります。
ナッツ類
ナッツ類に含まれているナイアシンは、脂肪や糖分の代謝を促します。
また、ナッツ類に含まれるビタミン E は抗酸化作用を持ち、カロテンやオレイン酸は悪玉コレステロールを減らす働きがあります。
糖質や脂質の多い食べ物を避ける
せっかく中性脂肪を下げる物を食べていても、必要以上に糖質や脂質の多いものを食べては意味がありません。
一般的に、おいしい食べものは、そのほとんどが糖質や脂質がたっぷりです。
中性脂肪を下げるには、おいしい食べものとの戦いになりますが、パンやパスタ、お菓子類、ピザ、揚げ物など、いかにも体に悪そうなものは極力抑える努力が必要です。
また、サラダなどに使うマヨネーズやドレッシングも、油分が多いので注意が必要です。
ノンオイルドレッシングやポン酢を利用するなどの工夫をしましょう。
適度な有酸素運動
食事で摂取脂質の量を減らすと同時に、有酸素運動によって効果的に脂肪を燃焼しましょう。
有酸素運動によって、運動中呼吸で取り込んだ酸素と運動によってできた乳酸が合成されて、新しいエネルギーを生み出します。
この酸素と乳酸が合成される時に使われるのが脂肪です。
有酸素運動には、ウォーキングやジョギングや水泳や自転車などがありますが、毎日の生活に摂り入れやすい運動は、ウォーキングでしょう。
会社の行き帰りや買い物の時など、意識的に歩く距離を増やしてみましょう。
会社の帰りに、ひとつ手前の駅で降りて歩いて帰ったり、買い物は歩いてひとつむこうのスーパーまで出かけてみましょう。
痩身エステで施術を受けると、施術の前後で体重と体脂肪率を測定します。
体脂肪と中性脂肪は少し意味が異なりますが、リバウンドのない効果的なダイエットを行うには、体重を落とすだけでなく、体脂肪や中性脂肪値も落とさなければ意味がありません。
中性脂肪値は、健康やダイエットに関しての正確なバロメーターになります。
中性脂肪の値や血糖値、悪玉コレステロールの値が基準内であれば、厳しい減量をする必要はありません。
これからは体重ではなく、中性脂肪値の数値に一喜一憂するようになりたいものです。
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