有酸素運度は、ダイエットに効果的というのは聞いたことがあると思います。その有酸素運動の中で最もダイエットに効果的な運動は何だと思いますか?
そう、水泳です。
水泳のデメリットとしては、わざわざプールに行かなければならないことがあげられますが、その点も自転車や徒歩で行くことによって、さらなる運動ができることでメリットになってしまいます。
ここでは、水泳で得られるたくさんの効果を紹介していきます。
水泳は有酸素運動
ダイエットを行う上において、筋力トレーニングで有効な方法は有酸素運動だといわれています。有酸素運動では、トレーニングをすることによって脂肪燃焼効果があります。
主な有酸素運動にはウォーキング、ジョギング、ランニング自転車などがあり、それに加えて水泳も大変効果的な有酸素運動であると言われています。酸素を体に取り込むようなトレーニングをしなければ効果がないので、ハァハァと息が上がるほどのスピードで泳ぐのではなく、息を吸いながら、水の音をたてずにゆっくりと泳ぎ続けることが大切です。
「水」の効果
水泳にはダイエットだけでなく、たくさんの効果があります。それは「水」の特性を生かしたトレーニング方法だからです。
水の負荷が大きい
水中は水の抵抗があるので、何をするにも陸上よりも大変です。ためしにプールの中を歩いてみましょう。腕の力を使わなければ、なかなか前に進むことができません。陸上の時よりも足に力を入れて、一歩一歩前に進もうと努力しなければならないので、全身にバランスの良い筋肉が適度について、脂肪も燃焼しやすくなります。
浮力が体を助ける
そして次は浮力です。水の中では体に浮力がかかるので、体重の多い方や膝や腰を悪くしている方は、体への負担が大幅に軽減されます。膝の痛みで、陸上では数百メートルも歩けない方でも、水の中では比較的長距離を、痛みもなく歩くことができます。
水圧がのしかかる
水には浮力のほかに水圧というものがあります。水圧は思った以上に大きく、私たちが水の中に入ると1.3トンの水圧がかかるそうです。その中で歩いたり泳いだりすると、全身の血管が引き締まり血の流れがよくなります。血の流れがよくなれば体の先端の毛細血管にまで血液が流れて、冷えがケアされ老廃物も排出しやすくなります。
水泳の効果
水泳はメリットがたくさんあって、デメリットはほとんどありません。どんなメリットがあるのかひとつひとつ見ていきましよう。
消費カロリーが大きい
水の中では四方八方から水の抵抗を受けるので、少し歩いたり泳ぐだけでも、たくさんのカロリーを消費することができます。
運動方法 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
水泳クロール | 1300 | 1000 |
水泳平泳ぎ | 700 | 550 |
陸上ジョギング | 600 | 470 |
陸上ウォーキング | 220 | 170 |
※単位kcal
全身運動である
水泳の最高のメリットは、筋肉の量が増えるということにあります。水中でのトレーニングは陸上とは違い大きな水圧を受けるので、少ない運動量でも全身の筋肉に高い効果が上がります。
さらにうれしいことに、水泳はインナーマッスルを鍛える効果がとても大きいことが近年わかってきました。インナーマッスルは、普通の筋トレではなかなか鍛えることができませんが、水泳は全身を運動であり、水圧の抵抗もあるのでインナーマッスルの筋トレに十分効果があります。
背筋を鍛える
クロールや背泳ぎによって、背筋を鍛えることができます。姿勢を良くしたい場合には、背筋はきちんと鍛えておきましょう。
胸筋を鍛える
胸筋トレーニングにはバタフライがお勧めです。バタフライは水の中にいる時間が長い泳ぎ方なので、肺を圧迫することによって、肺を支えるインナーマッスルを強化することができます。
腰の筋肉を鍛える
バタ足をすることによって、腰回りの筋肉を鍛えることができます。バタ足は膝を折ってふくらはぎから下の部分だけバタバタ動かすと、ちっとも進まず、膝や足首を痛めてしまいます。正しいバタ足は、足ではなく腰を使います。腰をクネクネさせながら足を動かして、前に進みましょう。腰回りの筋肉が増強すると共に、お腹周りの脂肪も取ることができます。
腹筋を鍛える
平泳ぎとバタフライによって腹筋を鍛えることができます。平泳ぎは下半身を横に動かす動きで、バタフライは下半身を縦に動かして前に進みます。どちらの泳ぎ方も腹筋に負担をかける泳ぎ方なので、高い運動効果を期待することができます。
肩の筋肉を鍛える
肩の筋肉を鍛えるには、クロールと平泳ぎが効果的です。平泳ぎは上半身で大きく横に動き、クロールは腕の回転運動によって大きな運動効果を期待できます。肩の筋肉が強くなると肩こりがなくなり、それに伴う頭痛もケアすることができます。
太ももの筋肉を鍛える
平泳ぎは太ももの筋肉を鍛えることができます。平泳ぎのためのキックは、普段使われない太ももの内側の筋肉を使います。その上、平泳ぎはゆったりとした動きなので、ひとつひとつの動きに時間をかけ、太ももの内側に大きな負荷をかけ続けることができます。太ももの内側の筋肉を鍛えることによって、筋肉のバランスがとれて脚がまっすぐになります。
全身均等に負荷がかかる
陸上のトレーニングでは下半身に負担がかかります。トレーニングでなくても、歩くだけで膝や股関節に負担がかかります。一方、水泳では重力の力が弱くなるので、下半身への負担がほとんどなくなり、膝や股関節を最小限に使用することで運動ができます。したがって、水泳は高齢者や怪我をした方にとってもお勧めの運動方法となります。
基礎代謝が上がる
水泳によって筋肉の量が増えて基礎代謝が上がるだけでなく、水の中での水圧の影響で、血流がよくなり代謝機能もさらに向上されます。
カロリー消費が促進される
プールの水温は体温よりも低く、30度くらいに設定されています。プールに入ると、体は体温を保つためにいつも以上にエネルギーを燃やします。また自分自身も体温を上げるために大きな動きになり、カロリー消費は高まります。
姿勢がよくなる
水泳によってインナーマッスルが鍛えられ、背中や肩や胸や腹筋などすべての筋肉を鍛えることができます。その結果、体の芯(コア)がしっかりとして、上半身をきちんと支えて猫背が矯正されます。
心肺機能がケアする
水泳は水中でのトレーニングなので、呼吸をすることが普段よりもたいへんになります。そのため、自然に心肺機能を鍛えることができます。高齢になると心肺機能は衰えてくるので、プールでのゆっくりした泳ぎによって1回の呼吸量が増え、血液の循環も良くなります。
心臓病の予防
水の中では全身に水圧がかかります。それはもちろん、心臓も同じことです。心臓は水圧がかかることによって、少ない心拍数で多くの血液を送り出すことになります。したがって、血圧が高い方でも心臓に負担をかけることなくトレーニングを行うことができます。また、水泳によって全身の筋肉が鍛えられるので、血液の流れがスムーズになり、動脈硬化などを予防することができます。心臓が心配な方は、ゆっくりと水に浮くような感じで泳ぐと良いでしょう。
いかがでしたか?
これほどたくさんの水泳の効果を見ると、水泳はダイエットだけではなく、健康的にもとてもすぐれた運動方法だということがわかります。泳げる方は呼吸が荒くならない程度で、少しずつ距離を伸ばしましょう。
泳げない方は、無理に泳ぎの練習をする必要はありません。息を整えながら、まっすぐ歩いてみましょう。慣れてきたら後ろに歩いたりカニ歩きをしたり、腕を使わないで歩く方法もあります。歩くときに、できるだけ体に水の負荷がかかるように工夫すると、トレーニングの効果が上がります。
たくさんの量の水の中にいると、心が落ち着きます。水の音を聞きながら優雅に泳いだり歩いたりができれば、ダイエットも効果的に結果が出ると思います。
泳ぎ終わって体温が下がると、普段よりもおなかがすくそうです。このとき空腹に負けてたくさん食べてしまうと、せっかくのトレーニングが帳消しになってしまうので、食事のしかたには十分気をつけましょう。
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